
令和7年2月7日、「政策コンテンツ交流フォーラムKOBE」(第12回)を開催しましたところ、 オンライン参加を含め 30名を超える方にご参加いただくことができました。
今回は神戸大学名誉教授で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構プログラムスーパーバイザー(健康・医療情報活用技術開発担当)、近畿大学情報科学研究所客員教授サイバーセキュリティ部門長を務めておられる森井昌克様をゲストスピーカーとしてお迎えし「サイバー社会の脅威と対策~ネット詐欺、スマホ決済、そしてランサムウェアの微妙な関係~~なぜサーバー社会の安心・安全を求めないのか!~」と題して、ネット詐欺とサイバー攻撃を中心にご講演いただきました。
ネット詐欺については、便利とリスクは反比例するというある意味当たり前のことを、QRコードのような、便利なものほど詐欺被害に遭う危険性が高く、詐欺に遭いそうになった場合の心構えとして「信用しないこと」と「慌てないこと」が重要であることを学びました。
サイバー攻撃については、多くの企業がランサムウェアの被害に遭っており、また、ランサムウェアは最後の場面で登場する攻撃手段であって、多くの場合は、サイバー攻撃に遭ったことにすら気付けないことを学びました。また、サイバー攻撃を「防ぐ」ことはもはや困難であって、被害を最小限に食い止め、かつ早期に正常な状態に回復させる観点からの対策(=レジリエントセキュリティ)が重要であることを知りました。当事務所でも、レジリエントセキュリティの観点からの対策を意識していきたいと思います。
今回の講演を通じて、ネット詐欺やサイバー攻撃がますます高度化・巧妙化していることを痛感しましたが、他方で、インターネット社会に我々が身を置かざるを得ないこともまた事実であり、一人一人ができる対策を徹底することが大切だと感じました。
なお、大阪商工会議所では中小企業向けに「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を実施しており、このサービスを利用して、具体的な対策を検討することも有用かと思います。
(URL) 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」
本フォーラムでは、引き続き、国・地方自治体・民間企業のメンバーの皆様と政策的課題を多面的に検討する勉強会を続けてまいります。